さてIBMのことだけど…

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IBM
IBM(アイビーエム、正式社名: International Business Machines CorporationNYSE: IBM) は、コンピュータ関連のハードウェアソフトウェアサービスおよびビジネスコンサルティングサービスを提供する企業である。本社はアメリカ合衆国ニューヨーク州アーモンクに所在する。

概要

主な事業内容は、サーバマシンソフトウェア開発製造販売CPUの製造、システムインテグレーションビジネスコンサルティングである、また、全世界で活動を行う多国籍企業である。コンピュータ産業の黎明期から携わり、現在ではコンピュータ関連屈指の大企業に成長した。コンピュータ界でマイクロソフト社と並んで業界を牽引するリーダー(巨人とも)と呼ばれ、その影響力は計り知れない。コンピュータ業界で最も影響力がある企業と言われ、IBM互換機といって他社がIBMの開発した規格に合わせることも多い。現在一般に使われているパソコンPC/AT互換機といってIBMが開発したものである。
高収益と豊富な資金力を背景に基礎科学の研究にも力をいれ、ワトソン研究所やチューリッヒ研究所からはノーベル賞受賞者を輩出している。2007年現在米国での特許取得件数は1993年以来14年連続トップである。
アメリカ企業ながら当初は保守的な社風でブルースーツのみであった事、後には製品やロゴの色から本国アメリカでは「Big Blue」の愛称で呼ばれている。これに由来してIBMのプロジェクトには「ブルー」を冠するものが多い。
IBMは、一時期自身のウェブサイトで Planet Wide Company との表現を使っていた。World Wide ではなく、Planet Wide というところにIBMの自負が見られた。
2008年11月6日からの新コーポレート・ブランド・ビジョンは"Smarter Planet"

主な製品

IBMの製品のラインナップは、以下に大別される。なおIBMは「ハードウェア・メーカー」のイメージが強いが、実際にはソフトウェアおよびサービスの売り上げが、世界でも日本でも50%を上回っている。
  • サーバ
  • パソコン
  • マイクロプロセッサなどの半導体
  • ソフトウェア
  • サービス(コンサルタント、システム構築、アウトソーシング、製品保守サービスなど)

サーバ製品

パソコン

ただし、2005年のPC部門のLenovoグループへの売却により、IBMブランドは継続使用しているものの、IBM製品ではなくなっている。従って正確には「Lenovo『IBM ThinkPad』」等である。

マイクロプロセッサ

ソフトウェア

歴史

草創期

IBMの歴史は電子計算機の開発の数十年前に始まる。電子計算機の前には、パンチカードによるデータ処理機器を開発していた。1911年6月15日ニューヨーク州にザ・コンピューター・タビュレーティング・レコーディング・カンパニー (C-T-R : The Computing-Tabulating-Recording Company) として設立された。
CTRは3つの別個の企業の合併を通じて成形された。ザ・タビュレーティング・マシーン・カンパニー(1896年設立)、ザ・インターナショナル・タイム・レコーディング・カンパニー・オブ・ニューヨーク(1900年設立)、コンピューティング・スケール・カンパニー・オブ・アメリカ(1901年設立)の3社である。タビュレーティング・マシーン・カンパニーの当時の社長は創業者のハーマン・ホレリスであった。この合併の鍵を握っている人物は資産家のチャールズ・フリントであり、彼は3社の創業者を集めて合併を提案し、1930年に引退するまでC-T-Rの取締役であった。
トーマス・J・ワトソン・シニアはIBMの創立者とされており、1914年にNCRからC-T-Rの事業部長(ゼネラルマネージャー)として迎えられ、1915年に社長となった。IBMでは1914年を創立の年としている。1917年、C-T-Rはカナダ市場に参入する際に International Business Machine Co., Limited の社名を使用し、1924年2月14日に本体の社名を現在と同じ International Business Machines Corporation に変更した。
C-T-Rの元となった3社は様々な製品を製造していた。従業員勤務時間記録システム計量器、自動食肉薄切り機、そしてコンピュータの開発にとって重要なパンチカード関連機器などである。時とともにC-T-Rはパンチカード関連事業を中心とするようになり、他の事業は徐々にやめていった。
1933年にエレクトロマチック・タイプライターズ・カンパニーを買収して、タイプライター事業にも乗り出した。

第二次世界大戦

エドウィン・ブラック(IBMがOS/2販売方針をエンタープライズ向けに変更した結果、廃刊に追い込まれたコンシューマー向けパソコン雑誌『OS/2プロフェッショナル』『OS/2ウイーク』の編集発行人であった)の2001年の著書 IBMとホロコースト (ISBN 4760121587) では、IBMのニューヨーク本社とCEOトーマス・J・ワトソンが海外子会社を通してナチス・ドイツにパンチカード機器を供給しており、ホロコーストの実行にそれが使われる可能性を認識していたと主張している。同書では、ニューヨーク本社の協力のもとでIBMジュネーヴオフィスとドイツ内の子会社 Dehomag がナチスの残虐行為を積極的にサポートしていたと主張している。ブラック氏はそれらのマシンを使うことでナチスの行為が効率化されたとも述べている。2003年ドキュメンタリー The Corporation でもこの問題を追及している。
IBMはこれらを証拠に起こされた訴訟で、それを裏付けるだけの当時の資料を保有していないとし、これらを退けた。IBMはまた、著者や原告によって提起された主張を真剣に受け止め、この件に関する適切な学問的評価を期待している、と述べている。
第二次世界大戦期間中、IBMはブローニング自動小銃BARM1カービン銃を製造した。同盟各国の軍ではIBMのタビュレーティングマシンは会計処理や兵站業務などの戦争関連の目的で広く使われた。ロスアラモスで行われた世界初の核兵器開発計画であるマンハッタン計画ではIBMのパンチカード機器が広く計算に使用された。このことはリチャード・P・ファインマンの著書『ご冗談でしょう、ファインマンさん』に記されている。同じく戦時中、IBMは海軍のために Harvard Mark I を開発した。アメリカ初の大規模な自動デジタル計算機である。
ホレリス統計機が国勢調査に用いられるようになってから事業が大幅に伸び、企業や政府の計算需要に目をつけて、第二次大戦後にコンピュータの開発と販売に乗り出す。

空軍と航空会社のプロジェクト

1950年代、IBMはアメリカ空軍の自動化防衛システムのためのコンピュータを開発する契約を結んだ。SAGE対空システムに関わることでIBMはMITで行われている重要な研究にアクセスできた。それは世界初のリアルタイム指向のデジタルコンピュータで、CRT表示、磁気コアメモリライトガン、最初の実用的代数コンピュータ言語、デジタル・アナログ変換技術電話回線でのデジタルデータ転送などの最新技術が含まれている (Whirlwind)。IBMは56台のSAGE用コンピュータを製造し(1台3000万ドル)、最盛期には7,000人が従事していた(当時の全従業員の20%)。直接的な利益よりも長期にわたるプロジェクトによる安定に意味があった。ただし、先端技術へのアクセスは軍の保護下で行われた。また、IBMはプロジェクトのソフトウェア開発をランド研究所に取られてしまい、勃興期のソフトウェア産業で支配的な役割を得るチャンスを逃した。プロジェクト関係者 Robert P. Crago は、「プロジェクトがいつか完了したとき、2000人のプログラマにIBM内で次に何をさせればいいか想像も出来なかった」と述べている。IBMはSAGEでの大規模リアルタイムネットワーク構築の経験を生かし、SABRE航空予約システムを開発し、さらなる成功を収めた。

1960年代から1980年代までの成功

1960年代のIBMはコンピュータ主要8社(UNIVACバロース、Scientific Data Systems (SDS)、CDCGERCAハネウェル、IBM)の中でも最も大きなシェアを有していた。人々はこれを指して「IBMと7人の小人」と称した。その後、バロース、UNIVAC、NCR、CDC、ハネウェルだけがメインフレームを製造するようになり、企業名の頭文字をとって「IBMとB.U.N.C.H」と呼ばれることもあった。これらの企業はバロースとUNIVAC(スペリー)の合併で誕生したユニシス以外はIBMの独占するメインフレーム市場から事実上撤退した。そのころのIBMのコンピュータ製品群は名称を変更しながら今日も成長し続けている。IBMの System/360 として生まれたメインフレームは、今日では64ビットの IBM System z となっている。
1964年に最初の汎用メインフレーム・System/360の開発に成功し、他社を圧倒してメインフレーム市場をほぼ独占する。この成功により、アメリカ司法省は独占禁止法違反でIBMを提訴した(1969年1月17日)。IBMが汎用電子デジタルコンピュータ市場(特にビジネス向けに設計されたコンピュータ)を独占しようと謀り、シャーマン独占禁止法の2条に違反したとの訴えである。具体的には、CDC 6600 対抗機種を発表してCDC側の販売に打撃を与え、結局その対抗機種を発売しなかったという件である。訴訟は1983年まで続き、IBMに多大な影響を与えた。なお、同じ訴因でCDCからも訴えられ、CDC側に有利な条件で和解している。IBMはこれ以外にも度々独占禁止法違反で訴えられてきた。古くは1933年、パンチカード機器とパンチカードの抱き合わせ販売で訴えられた。
その一方で1970年代のパーソナルコンピュータの波には完全に乗り遅れ、主導権を取り戻すためにIBM PCを投入し成功を収める。その後IBM互換機メーカーのデルコンパックに主導権を奪われた。収益の核となるOSとCPUはマイクロソフトインテルに握られてしまった。
IBMエントリーシステム部門に雇われたフィリップ・ドン・エストリッジと "chess" と呼ばれるチームは1981年8月11日IBM PCを完成させた。標準価格は1,565ドルで決して安くは無いがビジネスに使用可能であり、PCを購入したのも企業だった。しかし、PCを管轄していたのは同社のコンピュータ部門ではなく、PCはまともなコンピュータとは見なされていなかった。8ビットパソコンの革命的な表計算ソフト VisiCalc の同系統のソフト Lotus 1-2-3 がPC上で動作するようになると、企業の中間管理職層がその可能性を見出した。IBMの名前に保証され、彼らはPCを購入してビジネススクールで学んだ計算をPCで行うようになった。

最近の歴史

1993年 1月19日、IBMは1992年度会計での49億7000万ドルの損失を発表した。これは単年度の単一企業による損失額としてはアメリカ史上最悪であった。この損失以来、IBMは事業の主体をハードウェアからソフトウェアとサービスへ大胆にシフトさせることとなる。
ナビスコ社から引き抜かれたルイス・ガースナーCEOに就任し、不採算部門の売却、世界規模の事業統合、官僚主義の一掃、顧客指向の事業経営を行い、独自システムにOSによる顧客の囲い込みをやめ、オープンシステムを採用したシステムインテグレーター事業へ戦略を大きく転換した。これによりLinuxを推進する大手コンピュータ企業の筆頭となった。
2002年7月、IBMは PricewaterhouseCoopers 社の経営コンサルティング部門を39億ドルで買収し、顧客のビジネスへの助言能力を強化した。高性能のチップやハードウェア技術を基盤として、IBMはコンサルティング、サービス、ソフトウェアなどからなるビジネスソリューションにますます重心を移している。
近年、IBMは着実に特許件数を増やしており、これが他社とのクロスライセンス契約時に重要となる。1993年から2005年までの毎年、IBMは米国での特許件数で常に第一位であった。この13年間でIBMが取得した特許は31,000件を上回る。知的財産権の保護はビジネスとしても重要性を増している。この期間にIBMは特許使用料などで100億ドル以上を得ている。2003年、フォーブス誌の記事でIBMリサーチの Paul Horn は、IBMが知的財産権のライセンス供与によって毎年10億ドルの利益を得ていると述べている。
2004年 12月8日パーソナルコンピュータ事業部門(Personal Computing Division)を中国聯想(レノボ)集団有限公司 (Lenovo Group Limited) に売却すると発表した。売却価格は6億ドルで、2005年3月に対米外国投資委員会が承認したことで2005年5月に取り引きが成立した。IBMはLenovoに19%出資し、Lenovoはニューヨーク州に本部を移転して経営陣にIBMの役員も迎えた。Lenovoは5年間、IBMの商標を使用する権利を有する。結果として、IBMの最も成功した製品のひとつであるThinkPadシリーズを引き継ぐこととなった。その後Lenovoの業績が買収前と比べて良くなって来た為に2008年北京オリンピックを前にIBMの商標を廃止となる予定である。

略歴

日本におけるIBM

IBM Corporationの日本における活動は、主に日本アイ・ビー・エム株式会社IBMビジネスコンサルティングサービス株式会社、およびそれらの子会社・関連会社を通じて行われている。ちなみに日本以外の多くの国においては、原則としてIT・営業部門とビジネスコンサルティング部門は単一の法人として活動を行っている。

日本アイ・ビー・エム株式会社

IBMビジネスコンサルティングサービス株式会社

脚注

関連項目

外部リンク

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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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