概要
文庫本が長編主体であるのに対し、『
電撃hp』において不定期連載された「
アスラクライン・P(ポータブル)」及び「
アスラクラインKLEIN(クライン)」は本編では語られなかった「サブキャラクター主体のストーリー」や「メインキャラクターのサイドストーリー」、「文庫本では描ききれない珍妙なストーリー」等の補完的な要素が強い。また、
メディアワークス出版の公式海賊本『電撃hPa』(でんげきヘクトパスカル)に外伝「アスラクラインのようなもの」が掲載されている。
プロローグ
高校1年生を期に一人暮らしを始めることにした主人公・夏目智春。彼は3年前から自称守護霊で幼馴染の美少女水無神操緒に取り憑かれていた。
智春の兄、夏目直貴が暮らしていたオンボロ屋敷・鳴桜邸(めいおうてい)に引越した日、鳴桜邸に二人の美女が来た。兄、直貴から託されたという銀色のトランクを届けにきた黒のスーツの美女・黒崎朱理、そしてその晩、トランクを奪いに鳴桜邸へ忍び込んだ巫女装束の美少女・嵩月奏。
この銀色のトランク「イクストラクタ」を手にした事を契機に、智春は世界の隠された真実と向かい合う。
第一生徒会会長佐伯玲士郎は言った。神は人間を見放し、この世界は一度滅び、「悪魔」の力を借りる事でやり直した「二巡目の世界」なのだと言う事を。
いずれ劣らぬ強烈なクセの持ち主である美女・美少女たちに囲まれた受難の主人公智春の、波瀾に満ちたハイスクールパンク。
舞台
正確な県や街の名は出ていない。分かっていることは、国名が"日本"であることくらいである。
- 私立洛芦和(らくろわ)高校
- 本作の舞台となるミッション系の学校。この珍しい校名はフランス語で十字架を意味する「ラ・クロワ(la Croix)」に由来するが、「洛高」の方が通りが良い。地元ではいちおう進学校といわれている。
- 私立高校であるが、教会からの寄付金のおかげで学費は割と安い。
- 礼拝や聖書朗読までも生徒の自主性に任せた校風により、主人公、智春が言うには「無法地帯に等しい」とのこと。現に智春はどちらもしていない。
- ミッション系の中でも特に『超教派』と言って、旧教会、新興教会を隔てずに浄財を募って設立された学校であり、多宗教が入り乱れている。
- それ故か「公認された生徒会」だけで三つ存在している。公認されていない生徒会を含めると悪魔崇拝もあれば仏教系まであり、まさによりどりみどりな揃い踏みである。
- それら生徒会たちが日頃から勢力争いをしている。
- 一巻で嵩月奏と夏目智春をSMGで包囲した第一生徒会もさることながら、校内や校外の学校行事で起きる事件に何処かの生徒会が一枚でも噛んでいれば、通常の法律は意味をなさない。一皮剥いて深部を見れば、洛芦和高校の庭場では、生徒会以外の法は通用しないのだ。
- 多数勢力によって混然とした様は文字通りの「ハイスクールパンク」である。
- それを知ってか知らずか、常識の破綻した者もいれば取り分けて屈強な者が、この高校には非常に多く在籍している。
- また学校の地下には遺跡が眠っている。
- 鳴桜邸(めいおうてい)
- 主人公、智春の下宿先。彼はここで一人暮らし(操緒を含めれば二人)を始める。兄の直貴が使っていたもので、家賃だけは兄が納めてくれている。入居初日にして真夜中に嵩月奏から襲撃を受け、その折に窓一つが溶け落ちた。
- 近所では怪現象の目撃情報も多い、のみならず巷では「冥王邸」の名で知られる、知る人ぞ知る心霊スポットだった。
- 智春は「冥王邸」の名を良くは思っていないが、オカルトマニアの琢磨は興味を持っている。
- 実は上記の「冥王邸」のくだりはあながち間違っておらず、鳴桜邸の地下には邸内の隠し回廊で通じる巨大な地下空間が存在し、その規模は地上部の容積を越している。そここそが冥王邸と呼ばれ機巧魔神の残骸や黒崎朱浬の武装(および下着などの雑貨)の保管コンテナが置かれている。
- 兄の直貴が科学部を復活させた時からの部員たちのたまり場だったらしく、目撃された数々の怪現象の正体は彼らだとのこと。
- 大切にされている家とは言えない。
- 入居した時も手入れらしい手入れもされておらずボロボロに古びていたが、それでも壁の漆喰がひどく剥げていたり、埃が積もっていたり錆がひどかったりした程度だった。
- 邸内で第一生徒会「旧教会の異端審問官」、『嵩月組の若人衆』に『二年部の先輩一人』の三つ巴となったばかりか、ミサイルが直撃して屋敷の一部が吹き飛んだ経歴も在る(その後すぐに嵩月組によって修復されたが)。何分にも住人及び関係者が特殊な為、その後も度々損壊・半壊の憂き目を見ている。第十巻では爆破された。
- 大家は潮泉氏である。
登場人物
科學部・第三生徒会・王立科学狂会関連
- 夏目智春(なつめ ともはる)
-
声 - 入野自由
- 洛芦和(らくろわ)高校1年生。容姿・中身共に平凡だが幽霊憑きにしてつくづく運の無い不幸体質。幽霊の操緒とは幼馴染であったが、3年前の成田発メイデン・アトランテック航空MS901便ヒースロー行きの航空機の墜落事故後は、自称守護霊の操緒に取り憑かれ続けている。
- 家族構成は少々複雑。父親は幼少の頃に他界、5歳上の兄、直貴とは長い間音信不通だった。母親が数ヶ月前に再婚したために新しい父親と妹ができたが、なじめず一方的に家を飛びだした。実は食事の席上で言葉に詰まった智春が「幽霊って信じる?」と妹の和葉に話を切り出したところ、その電波的ともとれる発言で場の空気を凍りつかせてしまったためである。智春本人はこの件が溝を作ってしまったとして一人暮らしを始めた。なお、智春と直貴の兄弟は姓が変わっていないところから見て、苑宮家への養子縁組はしていない模様(母親は改姓しているので夫婦別姓ではない)。
- 平凡で頼り無げだったり周りの滅茶苦茶な人物に振り回されててんやわんやとしている割には妙に洞察力を見せたり、ここ一番の時には頭も切れるようだ。
- 兄の影響か否か妙な知識も持ち合わせており、科学知識はもとより機巧魔神の事を知らなかったときに潮泉邸の祭具殿で機巧魔神の残骸を初めてみたとき、色々なからくり仕掛けの名称を諳んじたりもしていた。
- 入居初日に黒いコートの美女から謎のトランクを渡され、それがきっかけで一巡目の世界の遺産である機巧魔神(アスラ・マキーナ)と呼ばれる機神を手に入れる。
- そしてその機神を操作できる演操者(ハンドラー)の一人。操る機神は黑鐵(クロガネ)。黑鐵そのものは高い性能を持つが、彼の演操者としての技量が未熟であったため、数度に渡り暴走を引き起こしてしまったこともある。しかし、着実に力を付けており、長時間に渡って精密な重力制御を行う他、GDの演操者に完全な実力で勝利するまでに成長した。
- 黒科学や悪魔、機巧魔神を巡る事件に幾度となく巻き込まれることになり、それを通して第一生徒会や第二生徒会、GDなどの各組織から注目されている。
- 幽霊である操緒や悪魔っ娘の奏、クラス役員の佐伯玲子、クラスメートの大原杏、先輩の沙原ひかり、義妹の苑宮和葉など多くの異性から好意を持たれているという「ギャルゲーの主人公」のような面がある(ただし本人は好意を寄せられていることをろくに自覚していない)。恋愛感情は「思春期特有の異性に対する憧れ」要素が強く、特定の相手に関する感情はあまり持ち合わせてはいない。
- やや優柔不断な性格であり、操緒は智春を「ヘタレ童貞」と蔑むことが多々。原作者の三雲岳斗本人の智春評も同。また、重度の高所恐怖症で、本来なら飛行機にも乗れない程。巨乳と貧乳の二者択一を操緒や杏に迫られた際は、苦し紛れに尻が好きと答えた。女装をすると美女に変わり、佐伯兄に一目惚れされた。女装時は「夏目ともは」という偽名を使う(最初に名前を問われた時にうっかり本名を答えかけた事から)。
- 水無神操緒(みなかみ みさお)
- 声 - 戸松遥
- 双子座、AB型の智春の幼馴染。現在は幽霊。82-57-84(朱理の見立て)。貧乳気味でそれをとても気にしている。
- 3年前に智春と一緒に飛行機事故に遭遇し行方不明となったが、事故の後、智春の守護霊と称して彼の前に現れ、現在も取り憑いている。「普通の」幽霊とは多少違った存在(人間同様に智春に沿って成長を続けている点など)であった。
- 喜怒哀楽がはっきりしており、ズケズケとものをいう性格。またかなりのヤキモチ妬きであり、智春の一挙手一投足に対しツッコミを入れてくる。
- 空を飛んだり姿を消すこともできるが、智春からは10数メートルしか離れられない。食事や呼吸はしない。そのため水中ではずっと潜っていることができる。
- その正体は機巧魔神を動かすために生贄として捧げられた副葬処女(べリアル・ドール)である。幽霊に見えるのは射影体と呼ばれる疑似感覚的情報入出力デバイス。立体映像に近いが、通常の人間の眼には見えない(他の演操者や悪魔、ないし人工的に視覚を強化した状態であれば見える。操緒は後にある理由から一般人にも見える様になる)。彼女自身(本体)は機巧魔神内で生贄として今も眠りながら生き続けている。
- 一巡目の世界の彼女は非在化しており、奏とは立場が入れ替わっている。
- プロフィール身長、159cm。体重、0g(本体は推定41kgくらい)。誕生日、6月7日。血液型、O型。趣味、智春いじり、ツッコミ。以上、アスラクライン・ヒロインズより抜粋。
- 上記と血液型が違うのはヒロインズ側の誤植である。彼女の血液型は、正しくはAB型。
-
三雲岳斗本人曰く、「幸薄ヒロイン」。
- 黒崎朱浬(くろさき しゅり)
- 引越しの日、智春に銀色のトランクを渡しに現れた、黒いコート姿に赤い眼鏡をかけた美女。
- 洛芦和高校2年4組に在籍。科學部(「科学部」ではない)部長代理。
- かなり傍若無人な性格。以後、事あるごとに智春を振り回す。
- 夏目直貴の知人で、トランク「イクストラクタ」は彼から言付かった物。
- 実は多くの秘密を抱えている。彼女も智春と同じ飛行機で事故に遭い、瀕死の重傷を負った。その後、智春の兄、直貴が彼女の体を機巧化することで一命を取り留めた。「機巧化人間(フェミナ・エクス・マキーナ)」という事実上の半機械(サイボーグ)であり、ミサイルなど数多の武器、兵器を内蔵している。本人曰く、顔と胴体は自前らしい。
- いつも陽気な印象があり、こと智春の恋愛、男女関係に関しては、いつもニヤニヤしながら場を煽る。
- プロフィール身長、171cm。体重、50kg(武器弾薬等含まず)。誕生日、3月14日。血液型、B型。趣味、射撃、映画鑑賞。以上、アスラクライン・ヒロインズより抜粋。
- 本当は黒崎紫浬が朱浬と名乗って演じている。
- ちなみに、小説第1巻にて、未成年であるはずだが飲酒している描写がある。
- 嵩月奏(たかつき かなで)
- 声 - 野中藍
- 引越しの日の晩、トランクを盗み出そうと鳴桜邸に忍び込み智春を襲撃した美少女。友春とは同じ1年7組のクラスメイト。ストレートロングの黒髪、容姿端麗・スタイル抜群(胸のサイズは推定Fカップ以上)。
- その正体は二巡目の世界に存在する悪魔の中でも高位の存在、嵩月家の令嬢である。悪魔としての能力は高く、「嵩月一族の炎舞」とよばれている。この技は自身の血液を二千度以上の地獄の業火に変えることができる最強の技であり、攻守ともに優れている。だが、この能力は体内の血液を武器として搾り出す諸刃の剣でもあり、多用はできない。悪魔としての本性を出したときのみ、左目の色が通常の黒から翠緑玉のような濃い緑色に変わる(片目だけなのは「契約」をしていない為)。
- 実家の嵩月家はヤクザであり、奏は家業を嫌って家を飛び出し、親戚の家に滞在中。母親は既に故人。
- 性格は大変な人見知りで物怖じが激しい上、話すのも話しかけるのも苦手だという(苦手というよりむしろ下手で、まともなセリフはかなり少ない)。これは、並みはずれた美貌が近寄りがたい雰囲気をかもし出していていたことと、実家がカタギではないことに由来すると思われる。そんな境遇の中、初めて気軽に接してくれた友人が智春であり、秘かに恋愛感情を抱いている。智春を守ることを至上の目的とし、そのためにたびたび能力を行使をした結果、非在化が始まった。第八巻において左肩が、第九巻収録のエピソード(前巻エピソードの約二週間後)ではその痕跡は確認されなかったが、第十巻で大きく進んだ。
- 一巡目の世界の彼女は智春の機巧魔神の副葬処女であり、操緒とは立場が入れ替わっている。
- 巨乳、悪魔、巫女、ネコ耳(低気圧だとそうなってしまうらしい)などアスラクライン登場キャラ中、最も多くの属性を持ち合わせている。
- 智春に危害を加えると判断した相手には、誰であろうと身の危険を顧みず戦うが、ジョニーさん(用語解説・その他を参照)は駄目。威嚇の為によく「うーっ」とうなっている。
- 朱浬からは「奏っちゃん」と呼ばれている。
- プロフィール身長、161cm。体重、42kg。誕生日、12月17日。血液型、不明(該当なし)。趣味、料理、舞踊。以上、アスラクライン・ヒロインズより抜粋。
- アニア・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クレウゼンブルヒ(ニア)
- 北欧出身(六巻でルーマニアと判明)で運食らい(ラックイーター)の悪魔。機巧魔神の制御系の研究を主とするクレウゼンブルヒ一族の出身で、機巧魔神から副葬処女を開放する方法を知っている。
- スタビライザを取り込んだ機巧魔神がいること、日本で行方不明になった姉を捜すことが目的で王立科学狂会からの招集に了承、洛芦和高校に編入してきた。なお第三生徒会、並びに王立科学狂会の関係者で科學部に出入りしているが、正式な科學部の部員ではない。
- 性格は尊大で我侭。ただし、幼いながらも貴族らしく振るわなければならない中での「子供らしい願望」によるところが大きい。
- 彼女も立派な上位悪魔なのでもちろん悪魔契約を可能とするが、そういうことはまだ早いお年頃ということで、それに触れる話題が出てきた場合は奏に必死になって止められている。
- 智春と共に鳴桜邸に下宿中。大人になりたい年頃らしく、操緒とは打倒嵩月奏の必要性を確認しあった貧乳仲間(ただし年齢を考えると別に小さいというわけではない)。
- プロフィール身長、134cm。体重、30kg。誕生日、9月27日。血液型、不明(該当無し)。趣味、古文書解読、ゲーム。以上、アスラクライン・ヒロインズより抜粋。
- 橘高冬琉(きつたか とおる)
- 洛高の3年生で、現第3生徒会会長。
- 佐伯兄や六夏でさえ恐れる人物。通称「人斬り橘高」。その卓越した剣技は機巧魔神さえ一刀両断できる。持ち歩いている野太刀の銘は「冬櫻(トウオウ)」。鍔の無い拵えである。
- 昔はタチが悪かったらしいが、常に帯刀していることを除けば主な登場人物の中で最も常識的な人物であった。しかし十巻で本性を表す。
- 元GD、元演操者(エクス・ハンドラー)で、黑鐵の先代の持ち主。紋章はEX-106(強引だが「トオル」と読める)。
- 副葬処女だった姉の秋季を失ったことで変わってしまう。
- 現科學部部長の炫塔貴也とは恋仲。彼には異常に甘く、普段は冷静であるが彼が絡むと甘い性格に変わる。
- 炫塔貴也(かがやき ときや)
- 冬琉の幼馴染で、現科學部部長。部を発足した直貴の後任ということになる。
- 何かの理由により、引きこもりとなってしまった。
- 半年間、自宅の庭にある護法障壁製の黒いシェルターで暮らしていた。そのため、出席日数不足による留年寸前である。
- 機巧師(きこうし)という黒科学のテクノロジーを利用した装置を設計する技術者で、朱浬の飛行ユニットや専用火器を設計したほか、機巧偶人(ガジェット)という疑似感覚入出力デバイス(彼のものは、外見はブサイクなぬいぐるみに擬装している)を開発した。
- 鳳島氷羽子の契約者。最初から世界間移動能力を持つ機巧魔神、鋼の演操者となることが目的であり、そのために遺跡から一巡目の世界の遺産を氷羽子に奪わせたり、水無神環緒の命を狙った。
- 夏目直貴を射殺し、氷羽子に奪わせた鋼の祭壇を用いて橘高冬琉を副葬処女として捧げ、鋼の演操者の資格を持つ新たな魔神相剋者となる。
- 樋口琢磨(ひぐち たくま)
- 智春の同級生で悪友。基本的に女好きのお調子者。玲士郎ほどはないが容姿は少し二枚目。
- 重度のオカルトマニアで、そもそも智春に近づいたのも「幽霊憑き」の噂を耳にした為である。
- 情報の収集と分析(特にオカルトと女性関連)にかけては実に優秀。それに於ける行動力も含め科學部にとって欠かせない役回りである。画才もある模様。
- 外見は比較的まともなので、時には女性とつき合うこともある様だが、その折に持ち出す話題がオカルト限定である為、智春によれば年平均5回近くのペースで失恋している(ただし作中ではそれらしい描写は見られない)という。しかし、佐伯玲子には本気の想いを抱いている模様。
- 洛高生徒の順応性の高さを象徴するようなキャラクターで、使い魔や機巧魔神との直接遭遇こそまだないものの、謎の仮面の「呪い」で酷い目にあったりしても、それほど奇異な事とは認識していないらしい。ちなみに、その時の智春は「どんだけの幸運の星の下に生まれたんだ、この男は」と心の中で言っている。
- 顧問・市原と共に、悪魔や機巧魔神とは無関係な部内で唯二の人物。ただし、真実を知らされていないだけで、それ関係の仕事を既にいろいろとやらされてはいる。
- 市原教諭(いちはら)
- 洛高の化学教師。科學部顧問。
- 20代後半。ヘビースモーカー。身だしなみに気を使わないタイプ。
- 夏目直貴や黒崎朱浬に散々付き合わされている為、滅多な事では物事に動じない。また、そのおかげで「妙な特技」が多いとのことで、船舶免許まで所持している。
- 少なからず謎の多そうな人物である。悪魔や機巧魔神についてどう認識しているかは不明。
- 夏目直貴(なつめ なおたか)
- 正体は一巡目の世界の夏目智春。機巧魔神「鋼」の演操者で、二巡目の世界に来た際に悪魔となった。強制認識操作能力を持ち、他人の記憶を書き換えることができる。
- 智春の五歳年上の実兄であること、度を越えた天才であり、智春のコンプレックスになっていたことは、いじられた記憶であった。
- 朱浬の機巧化人間化、アニアの来日、智春の演操者化や黑鐵の根回し、洛高の地下遺跡の最深層に智春宛に(カモフラージュの為の囮としてではあったが)大量のエロ本やAVを置いていったり、着けた者を最終的には呪い殺す仮面を送りつけてきたりと何かに付けて愉快犯的に暗躍している。
- 王立科学狂会をバックにつけて留学中。智春側からは所在地が全く分からず連絡の取りようがなかった。そのため非常に重要人物で名前を見ることも多いにもかかわらず本編には長く未登場で、第十巻で初めて登場した。
- 智春には「バカ兄貴」「クソ兄貴」と言われていたが、面と向かったときは「直兄」、操緒からは「直君」と呼ばれている。
- 接続された並行世界を全て切り離すことを目的として行動していたが、環緒を守るために現れ、塔貴也に殺害されてしまう。
第一生徒会・神聖防衛隊
- 佐伯玲士郎(さえき れいしろう)
- 洛高第一生徒会会長。常に気品のある微笑みを浮かべている。眉目秀麗という言葉がぴったりの二枚目。朱浬と同じ2年4組に在籍(このクラスは、真日和の言うところの「特殊監理クラス」であると思われる)。智春と同じクラスの佐伯玲子の兄。智春は「佐伯兄」「佐伯会長」と呼ぶ。
- 智春に「二巡目の世界」について伝えたのも彼。
- 己の「生徒会長」と言う立場と義務感については常に真剣である。かなりの自信家で誇り高く、常にリーダーシップをとっていることもあって融通の効かない性格をしている。反面そこが弱点でもあり、感情面では時に人よりも激しくなる。得意の澄ました笑顔もそこで一度ボロが出ると取り繕うのはむずかしい。
- 本来、生徒会長の任には3年生が当たるが、前任者の雪原遙がGDに引き抜かれた後を受けて就任した。
- 機巧魔神「翡翠」の演操者だったが、7巻で哀音の消滅に伴い元演操者化。紋章はEX-046(「レイシロウ」と読める)。
- 作中で佐伯会長または佐伯兄と呼ばれる事が多い為か、稀に礼士郎、怜士郎等と誤植されることがある。
- 志津間哀音(しずま あいね)
- 「翡翠」の「副葬処女」。佐伯兄妹の従姉妹で、幼馴染であったらしい。7巻で「翡翠」に魂を全て削られ、消滅。
- 初登場時には、もうかなりの魂、感情を削り取られていたらしく、表情の変化があまりない静かな少女であった。ただ、佐伯玲子によれば、「副葬処女」化する前はとても元気な少女であったらしい。
- コンピュータ並みに記憶力や計算能力に優れ、玲士郎の秘書的役割を果たしていた。
- 常時白い衣服を着ている。豪奢で品高い装飾をあしらった服は玲士郎の好みである。
- プロフィール身長、151cm。体重、0kg(本体は推定40kgくらい)。誕生日、1月7日。血液型、A型。趣味、珠算、紅茶。以上、アスラクライン・ヒロインズより抜粋。
- 佐伯玲子(さえき れいこ)
- 玲士郎の妹。ブラコン。Bカップ。兄の玲士郎に似てプライドも高い。言い換えれば意地っ張り。智春は「佐伯妹」と呼ぶ。
- 普段の立ち振る舞いも兄を除く男子に対しては辛辣で攻撃的。自他共に認める『女子の味方』で、彼女の怒りの矛先は大抵男子生徒に向けられる。樋口琢磨に何度か一撃を食らわせたことがある。
- 智春に気があるようだが、表面上は事あるごとにきつく当たる。「夏目ともは」に対してはつい本音を打ち明けてしまうが…。
- 典型的な「委員長」。
第二生徒会・巡礼者商連合
- 真日和秀(まひわ しゅう)
- 洛高第二生徒会会計。1年9組在籍。留年しており(洛高では留年する者が比較的多い)、試験範囲のノートを交換条件として簡単に仕事の依頼にOKを出した。
- つかみどころのない飄々とした性格。基本的に悪人ではないが、金を一番に考えて行動する。六夏の命令には逆らえない。
- 風斎一族の悪魔と契約し、「使い魔」の風獣ヴィヴィアンを使役する。彼の契約悪魔は作中未登場である。なにか事情があるらしい。
- 第二生徒会の仕事でよく智春たちの関わる事件のことを知っていたりするが、脅し等でただ同然で情報を引き出されたり、使いっ走りにされることが多々ある。
- 第十巻では、過去をやり直すチャンスがあるならどんなこともする、と言って智春たちと敵対した。
- 語尾に「ッス」をつける癖あり。
- 倉澤六夏(くらさわ りつか)
- 第二生徒会会長。金の亡者で性格に少なからぬ問題あり。自己中心的でキレやすい。
- 普段は三つ編みメガネで偽装している。素顔は美人ではあるが、どちらかというと悪人面。
- 機巧魔神「翠晶」の演操者。二丁拳銃を所持しており、戦闘力は非常に高い。
- とんでもない甘党で、あんドーナツなら1日20個はいける、という。愛用の飲み物はバナナ牛乳砂糖増量。精神安定剤代わりにしているとの説も。
- 「時は金なり(タイム・イズ・マネー)」の意味を「お金は時間すら支配する」という意味で捉えている(どこまで本気かは不明)。
- ファミレスでのバイトではキャバクラ嬢のようなことまでし、収益を上げる為には手段を選ばない。
- 第十巻では、仮面の女に重傷を負わされた。
- 姫笹
- 「翠晶」の「副葬処女」。
- 哀音と同様、情報の収集・分析能力に優れ、六夏の秘書役を務めている。智春は何らかの拡張機能によるのではないかと推測している。
- 沙原 ひかり(さはら ひかり)
- 洛高の2年生で六夏の友人(下僕とも)。校内美化委員会委員長。第5巻の口絵では「沙原ひかる」となっているが、これは誤植。
- 小動物属性で、智春は「垂れ耳(ロップイヤー)ウサギ」と形容する。
- 実は下位の悪魔。瞬間移動能力を持っている。第一生徒会に殺されかかったところを六夏に救われたらしい。夏目智春に好意を抱いている模様。
- 瞬間移動能力の発動時の呪文は「ふぁすたー・ざん・ざ・すぴーど・おぶ・らいと(faster than the speed of light)」。意味は「光よりも速く」である。
- 六夏と同じファミレスでバイトしている。
- おとなしい性格で、どちらかというと天然系だが、意外に鋭いところもある。六夏に対しては「猛獣使い」の如きポジションにあるとも言われている。智春の女装を見破った数少ない人物でもある。
洛芦和高校一年七組
- 大原杏(おおはら あん)
- 智春のバイト先である大原酒店の一人娘。陸上部所属。智春に好意をもっている。
- 分け隔てのない明るい性格で、クラスのムードメーカー。病院嫌い。
- なぜか頻繁に智春と朱浬が「誤解されかねない状態」にある時に遭遇する。その度に「誤解」し、智春がなだめるのに苦労することになる。
- 柱谷圭一郎教諭(はしらたに けいいちろう)
- 1年7組担任。フルネームは第2巻口絵より。趣味は骨董品の収集。押しの弱い優男である。女子達からの人気も高い。「たにやん」の愛称を持っている。ただし妻の由璃子は第4巻で「かっちゃん」と呼んでいた。
- 由璃子の夫、即ち契約者で、第2巻の事件以降は使い魔「キャメロン」を従えている。
- 旧家の子息らしく、自宅はちょっとした屋敷である。
その他の悪魔や演操者、副葬処女
- 華島〈柱谷〉由璃子(かしま/はしらたに ゆりこ)
- 花鳥風月の四名家の一つ、雷使い・華島家の雌型悪魔。
- 智春たち一年七組の担任教師、柱谷圭一郎の妻にして契約悪魔。幼い頃、一族の後継ぎ問題で柱谷家に養女に出された。夫の圭一朗とは教師と教え子、義理の兄妹という関係にあった。
- アニアの姉、クルスティナとは同級生で友人。悪魔同士、一般人には話せないことを話せる気の休まる相手だったようだ。
- 後に和解したが、柱谷教諭とは半年の間夫婦喧嘩をして別居状態だった。
- 趣味は陶芸。普段は気さくなお姉さんだが、興奮すると元ヤンキーの血が騒ぐのか言動が非常に乱暴になる。スクーターで暴走して事故を起こすことも度々で、智春を巻き込んだこともある。彼女のキャメロンへの「しつけ」は近所の主婦の名物となっている。
- 雪原遙(すすぎはら よう)
- 関東学生連盟の武装生徒指導員(ガーディアン・ドラグーン、通称GD)で、白銀の演操者。戦闘力は最強クラスだが、不意を衝かれ冬琉に敗れた。隙無くシャープに整った秀麗な容姿は一見すれば美少年と見紛う。女生徒である。洛芦和高校の3年生。あだ名はヅカ王子。ちなみに、ボク少女。普段着も制服も、男物。
- 朱浬とは先後輩の関係にあり、そこからできた深い因縁が存在する。
- 黒崎紫浬(くろさき ゆかり)
- 白銀の副葬処女。朱浬の双子の妹。
- 実は彼女こそが黒崎朱浬であり、現在朱浬と名乗って演じている人物は紫浬ではないか、という描写が作中であったが、明言はされていない。しかし、朱浬の台詞からその可能性は高く、十巻にて彼女が消滅した時、黒崎朱浬は彼女のことを「姉さん」と叫んだ。
- 千代原はる奈(ちよはら はるな)
- 関東学生連盟の武装生徒指導員で、亜鉛華の演操者。はんなりとした京都弁を使う。朱浬曰く、マロ眉。劇中に魔神相克者(アスラクライン)という言葉を最初に発したのは彼女。
- 加賀篝隆也(かがかがり たかや)
- 薔薇輝の演操者にして悪魔・クルスティナとの契約者でもある魔神相克者(アスラクライン)。本職は世界的に有名なギタリスト。副葬処女である琴里を解放する為には手段を選ばず、いかなる犠牲も厭わない。
- 第八巻で琴里とクルスティナが消滅したことにより、元演操者化。紋章は不明。
- 琴里(ことり)
- 薔薇輝の副葬処女。本名は「新屋敷琴里」。二年前に洛高に教育実習生として訪れたことがあるとされている。第八巻にて量産機との戦いで、薔薇輝が砲撃を受け、斃れた際に消滅した。
- 文学少女がそのまま成長したような美女。
- クルスティナ・フォルチュナ・ソメシェル・ミク・クレウゼンブルヒ(クリシィ)
- アニアの姉で、加賀篝隆也の契約悪魔。二年前に交換留学生として洛高に在学していたとされている。第八巻にて量産機との戦いでアニアを助けるために魔力を行使、非在化の進行により消滅した。
- 容姿はアニアをそのまま成長させたような麗人。
- 鳳島蹴策(とりしま しゅうさく)
- 花鳥風月の四名家の一つ、鳳島一族の雄型悪魔。氷の鳥の姿の魔精霊(サノバ・ジン)を操る。「妹」というものをこよなく愛する極度のシスコン。ただし氷羽子を妹とは認めていない(自分の理想の妹とかけ離れていることが原因と思われる)。第七巻にて加賀篝隆也と協力者として智春達の前に立ちふさがった。黒崎朱理には、なにかとミサイルやライフルなどをブっ放されることが多く(ほとんど自業自得ではあるのだが)、かなり敵視している。実際、七巻ではミサイルの一斉射撃を射ち込まれ爆発炎上、地上千メートルの高さから墜ちることになった。
- 現在はアニアを「妹」として愛でている。
- 鳳島氷羽子(とりしま ひわこ)
- 蹴策の妹。その性格から洛高での二つ名は「氷姫」。その戦闘力は秀でており、氷鳳(ヒョウオウ)と言う氷の薙刀を武器として用いる。氷の不死鳥の姿の使い魔(ドウター)がおり、契約者は炫塔貴也。また、契約者がいるので、奏よりも強い。第八巻で初登場して早々、智春とキスしている大胆な娘。
- プロフィール身長、164cm。体重、45kg。誕生日、7月11日。血液型、不明(該当無し)。趣味、薙刀、音楽鑑賞。以上、アスラクライン・ヒロインズより抜粋。
- 里見恭武(さとみ きょうむ)
- 関東学生連盟の武装生徒指導員で蒼鉛(ビスマス)の演操者。加賀篝隆也を捕らえるために、アニアを人質として利用するなど、指導員でありながら、その越権行為も平気で行う。自分より弱いものを虐げて悦に浸るタイプの人間。演操者として成長した智春に倒された。
- 蒼鉛を破壊した氷羽子を背後から撃とうとして、右手を氷の薙刀で切断された。元演操者化したと思われるが、紋章は不明。
夏目家(現、苑宮家)親族
- 苑宮和葉(そのみや かずは)
- 主人公の実母が再婚した現父方の実娘で智春の義妹となる。射影体を認識できる(本人曰く、祖母の遺伝)数少ない一般人。
- 実は数年前に偶然出会った智春に助けられたことがあり、その一件から彼に恋心を抱いていたのだが、智春の方はその事を覚えていなかったようである。智春と食事会で二人になった際に緊張の為に話せなかった事を、智春が誤解してしまったことが、彼が一人暮らしを始める原因となった。
- 苑宮久沙子(そのみや ひさこ)
- 旧姓夏目。智春が幼い頃に夫を亡くしており、女手一つで直貴と智春の二人を育てた(ことになる)。智春の実母。第1巻以外に登場が無く、名前はアスラクライン・Pで登場。職業は看護師。息子(たち)の奇行にも我関せずの大人物(既に慣れてしまっているだけなのかも知れないが)。
嵩月家・その関係者
- 社長
- 奏の父親。且つ近辺を締める広域指定悪魔結社『嵩月組』の社長。要はヤクザのトップ。
- 頬に傷を持ち、顔が厳つい、いかにもカタギには見えない人物で、実際ヒットマンの襲撃を返り討ちにしたりしている。特別な能力の描写はなく、彼自身が悪魔であるか否かは不明。
- 実は親バカと言えるレベルで一人娘・奏を溺愛しており、奏の成長アルバムを懐に仕舞って持ち歩いていたり、奏が暮らす庵を張っていたりする。
- その他にも奏の嫌う家業の力を彼女のために使いたがるが、もともと奏はその家業が嫌で下宿をしているのでそれをする度に余計親子仲はこじれるという、焼きたい世話を焼けない悪循環状態に陥っている。
- 奏の慕う智春に対しては当初良く思っていなかったようだが、(もともと智春のこととなると過敏に反応する奏のこともあって)現在は「婿殿」と呼ぶほど好感があるようだ。
- 潮泉老人(しおいずみ)
- 奏の祖父にあたり、鳴桜邸の大家。渦巻き好き(律都いわく「いつもぐるぐるしている」)。機巧魔神を修理することができる。一巡目の世界からやってきた人の子孫であるらしい。
- 本作でもかなり変わり者の老人。潮泉邸の敷地内は小さな山が丸々一つ入って余りあるという外れきった規模。
- 山には神社跡まで備えていて、その祭具殿の中には「巨大なからくり人形」の残骸が眠っていた。その神社の一部を改装したところに嵩月奏が下宿している。
- 潮泉氏は山の中腹に小さな山小屋を造りそこで暮らしている。
- 潮泉律都(しおいずみ りつ)
- 奏の従姉妹。第3巻で名前が判明。即興で解熱剤を作ったり、破損した朱浬の右腕を修理するなど、芸が細かい。智春が幻視した一巡目の世界の中でも登場した。
- 武芸にも秀でており、智春と杏の炎舞の稽古をした際には人差し指だけで智春を遥か後方へ吹き飛ばすという寸頸のような技を使っていた。
- 奏の血縁者という事から、彼女も悪魔である可能性があるが、詳細は不明。
- 八伎(やぎ)
- 嵩月組若頭。料理がうまい。悪魔の一人。やたら智春のことを買っていて、嵩月組総出で行っていた悪魔狩りからの奏の護衛を、あっさり智春に任せてしまった。
その他キャラクター
- 大原桜子(おおはら さくらこ)
- 第六巻でようやく名前が判明した杏の母親。三十五歳。智春が「母」と言う言葉から真っ先に連想するのが実母ではなく彼女だという。
- 奥沼(おくぬま)
- 佐伯家に使える執事。当初は勘違いと買い被りから智春を襲撃した。物腰は柔らかいのだが、見た目のせいで威圧感が倍増している。
- 水無神環緒(みなかみ たまお)
- 操緒の姉とされるが、正体は一巡目の世界の水無神操緒。そのため顔立ち、性格ともに操緒と良く似ている。第九巻で初登場。2年前に英国在住の両親の許を離れて単身帰国し、現在は周央女子大に在籍中。
- 表面上は悪魔等の関連組織と一切の関わりは無いはずだが、水無神家の彼女の部屋には何故か、銀色の「謎トランク」が山積されていた。
- 加賀篝隆也が智春に、鋼色の機巧魔神の演操者について知りたければ彼女に会え、と告げたことで智春達と再会した。
- 二巡目の世界に来たことで悪魔となった。何者かの追及を逃れて身を隠していた。
- 橘高秋希(きったか あき)
- 橘高冬琉の同学年の姉。二巡目の世界では先代の「黒鐵」の副葬処女(ベリアル・ドール)として、すでに魂を使い果たして消滅しているが、一巡目の世界では生存しており、一巡目の世界に飛ばされた夏目智春や嵩月奏を、図書館で謎の白服たちから助けた。その後、智春や奏を自宅に連れて行った。その翌日、奏から二巡目の世界の自分がすでに消滅していることや、二巡目の世界の塔貴也や冬琉が行った非情な行為を知り、智春に協力するが、その深夜に橘高家を襲撃してきた量産機(アーカイバ)が放った銃撃を受けて負傷し入院するが、銃弾はかすっただけで命に別状は無い。
「アスラクライン・P」、「アスラクラインKLEIN」等のキャラクター
- 園生(そのお)
- アスラクライン・P『いってらっしゃいの幽霊』に登場したゲストキャラ。苑宮の自宅マンションでは噂の自縛霊。
- 生前は演操者だった。凛という悪魔を愛してしまったが為に自身の副葬処女の怒りを買い、機巧魔神が暴走。世界を滅ぼしかねないその力を封印する為に機巧魔神の能力を使って封印、自縛霊となった。最期は智春と黑鐡の手によって眠りにつく。
- 露崎波乃(つゆさき はの)
- アスラクライン・P『ずっとキミを見てた』に登場したゲストキャラ。故人である。難病を抱え、中学二年の春から入院生活を送っていた。佐伯玲子とは仲が良かったらしい。
- 智春と樋口を題材にボーイズラブの小説を書いていた。その二年後に出版社によって日の目を見ることになり、一躍大ベストセラー。映画化も決定した。ちなみに、帯には『夭折(ようせつ)した少女が残した遺した究極の純愛小説』とあった。
- ストーカーまがいの行為を働き、智春からは「ホモ好きの変態妄想少女」呼ばわりされるが、徐々に智春に好意を示す様になる。実は彼女はずっと入院中であったが時々無理をして学校へ行っていたようである(生霊の類であったとも考えられる)。危篤状態に陥り、死亡する直前に霊の状態で智春のもとを訪れ、教室で居眠りしている彼にキスをした。この時操緒は彼女の正体に気づいていた様子。
- 宮村伊織(みやむら いおり)
- アスラクラインKLEINのゲストキャラクター。炫塔貴也を「トッキー」と呼び、ストーカー行為を働く。
- 外見は甘ロリ風ファッションで髪の毛ふわふわの美少女であり、とてもストーカーには見えない。
-
臓物アニマルのコレクター。ストーキング対象の相手に贈ったり、変わり身の術に使用したりもする。常に持ち歩いている模様。
- 智春の「活躍」により塔貴也を諦めた後は、佐伯玲士郎にターゲットを変更したらしい。
- 実は男。冬琉が智春に撃退を依頼したのも塔貴也が既にそのこと知っていたからだと思わせるようなセリフがある。
- なお、「臓物アニマル」の出典については九巻あとがき(及び『けんぷファー』5巻あとがき)に明記されている。
用語解説
黒科学
以下は本編での科學部部長代理・黒崎朱浬による黒科学についての説明である(第一巻を参照)。
古来において、魔術と科学は同一であった。錬金術の遺した物が今日の化学に大きく貢献した事は有名であるが、それだけではない。
現在の科学は、多様に渡る分野を極限まで還元し追究していけば一つのみの公理が在るとされており、今現在もそれを探すために日夜あらゆる試みが為されている。
「黒科学」とは、その考えに対して異を唱えるものである。
錬金術が化学技術に成り代わったように、数学はカバラ数秘術と共に発達し、天文学も占星術が発祥である。
此処であらためて考えると、前述に上げた「一つのみの公理」は実におかしい事なのだ。
魔術に関わるあらゆるもの。占術・カバラ・錬金とあるが、魔術には黒魔術と白魔術が存在する。
ともすれば、科学にも同じように相容れない二つの対立要素が必然的に存在しなければおかしいのである。
つまり、現在広く知られている現代科学に対立するもう一つの理論体系、それこそが「黒科学」なのだ。
今や御伽噺でしか語られない過去のまやかしと認識されたあらゆる物達の探究。それこそが「黒科学」の本質である(世間一般体からみれば、「オカルトの研究」と言ってしまえば分かりやすいだろう)。
とはいえ、「黒科学」によって研究されていることは全てにおいて事実なのである。
機巧魔神について
- 機巧魔神(アスラ・マキーナ)
- 模造品の悪魔。佐伯玲士郎曰く、悪魔によってもたらされた二巡目の世界において、その悪魔に対抗するために彼等の秘技を盗み出し、人間の手で生み出された、機械製悪魔と言うべき魔神(機神)。身長は4メートル前後。召喚(呼び出すという意味では「召喚」だが、「還」の字が使われている)に応じて演操者(ハンドラー)の影を介して出現し、演操者の命令に従って動くが、時として暴走する場合もある。特に演操者の体調や精神状態に左右されやすく、心身の状態によっては召喚できない場合もある。その正体は、異なる世界との入れ替わりが進んだ未来の世界で、この世界の人間が渦過域と呼ぶ融合してしまった場所では生身の人間や電子機器では全滅してしまったため、この魔界を調査するために仮死状態の操縦者を体内に封印して闇に閉ざされた有人探査機である。
- 夏目智春が手に入れたトランク「イクストラクタ(ヒルベルト・イクストラクタ)」は、自らの質量と引き替えに並行宇宙から喪われた機巧魔神を召喚する、システムの一部。
- 機巧魔神には機体ごとに特性があり、それぞれ強力な特殊能力を有している。召喚時や特殊能力使用時には各機ごとに異なる呪文を紡ぐ。
- 演操者側には決められた召喚(喚起)呪文は存在しない。演操者は術式を既に『インストール』されていて、後はそれを発動させるだけで良いので、基本的に『呼ぶ』意味を有していればどんな詠唱詞でもよいようである。ここに演操者の嗜好、センスが出てくる。ただし唱えることができない場合、機巧魔神を呼び出すことはできない。また演操者の状態によって呼び出せない事がある。
- 副葬処女は組んでいる演操者の言霊を契機に呪文を詠い、そこで初めて機巧魔神が世界に出現する。
- 機巧魔神の数は少ないが、中でも10機しかない金属の名を冠したものは特に強力かつ貴重で、GD(ガーディアン・ドラグーン《一部に「ガイダンス・ドラグーン」との記述もあり》:関東学生連盟・武装生徒指導員)とは本来は金属名の機巧魔神を有している者のことを指す。
- 機巧魔神たちの動力源には、美しい少女を“核”に機関の心臓部へ封印し、機巧魔神の贄として人柱にされた少女を「副葬処女」と呼ぶ。そして機巧魔神は副葬処女のパートナーである演操者の命令に従う。
- ただしその「命令に従う」という要素に限っては例外がある。造りものとて彼ら機巧魔神はれっきとした悪魔であり、独自の能力だけでなく、個体によって各々の性格と自我を持ち合わせている。悪魔としての本能を色濃く示すものほど強力だが反面危険な存在でもある。と言うのも、それだけ制御も困難となり暴走を起こしやすく、加えて演操者は苛酷な消耗を強いられるからだ。
- 何種類かのプラグイン(機能拡張用の増設部品)が存在する。作中に登場した「スタビライザ(ベリアル・ドール・スタビライザ)」は、演操者と副葬処女の接続を強化する「安定装置」。副作用として斜影体が鮮明化し、通常の人間にも知覚できるようになる。また、哀音や姫笹は、情報収集や解析の面で明らかに操緒より高性能であり、何らかのプラグインを内蔵しているのではないか、と智春は推測している。
これまでに登場した機巧魔神は以下の通り。
- 黑鐵(クロガネ)
- 演操者:夏目智春(橘高冬琉)、副葬処女:水無神操緒(橘高秋希?)、能力:重力制御
- 漆黒の魔神。トルク(パワー)では機巧魔神達の中でも高いクラスの性能を誇る。黑鐵の能力「黒の拳撃」は、高重力エネルギーを持った球体を生み出して敵を攻撃したり、空間を歪曲させて防御壁を構成する事ができる。
- その正体はブラックホールと思われ、空間を歪ませる重力体は光の速度を凌駕し、恐らくは時の流れすらも変えられる。ともすれば、その核は無限重力の状態となっている事になる。
- 時間停止状態でも動くことが可能なのはそのためと考えられる。事象の地平面では時間の流れが存在しない、とする仮説による。
- かつての演操者は第三生徒会会長・橘高冬琉で、その副葬処女は彼女の姉の橘高秋希だと推測される。彼女はGDの1人で盟主の側近「左手(シニストラ)」と呼ばれていた。冬琉の元演操者後、関東学生連盟からの横流しで主人公・夏目智春の手へと渡ることとなる。
- 召喚の掛け声は「来い、黑鐡!」
- 呪文は「闇より暗き深淵より出でし・・・其(そ)は、科学の光が落とす影!」
- 翡翠(ヒスイ)
- 演操者:佐伯玲士郎、副葬処女:哀音、能力:極低温化
- 透きとおった淡緑色(アイスグリーン)の魔神。高周波を発して絶対零度近い極低温を作り出す。氷弾、吹雪、氷壁、凍結などその戦術は多彩である。哀音の消滅に伴い、その機能を停止する。詳しくは副葬処女を参照。
- 召喚時の掛け声は「出ろ、機巧魔神――翡翠!」
- 呪文は「闇より静けき氷海に眠る・・・其は、科学の音に凍てつく影!」
- 藍銅(ランドウ)
- 演操者:元第一生徒会会長、副葬処女:不明、能力:不明
- 土琵湖の湖底に沈んでいた腕の持ち主。柱谷由璃子及びキャメロンと交戦して引き分け、損傷した。
- 2年前に卒業した当時の第一生徒会長が演操者であった事以外の詳細は不明。
- 「銅」という金属の名前を含むが、GD所属の機巧魔神だったかは不明。
- 白銀(シロガネ)
- 演操者:雪原遙、副葬処女:黒崎紫浬、能力:空間切断
- 銀色の魔神。武器である銀色の剣は、物質ではなく空間そのものを切断する為、切れない物はない。また切断された空間の断層に呑み込まれた物は何処か別の空間へ消失してしまう。言わば任意対象の存在と因果を消し去る。
- 黒鐵と対になる機巧魔神。体色を除いてはそっくりの形状で、相互に共鳴する。かつてはその演操者はGDの1人「右手(デストラ)」と呼ばれていた。
- 召喚時の掛け声は「白銀、抜刀!」
- 呪文は「闇より深き深淵より出でし・・・其は、科学の幻影(かげ)を裁く剣!」
- 薔薇輝(ロードナイト)
- 演操者:加賀篝隆也、副葬処女:琴里、能力:時間停止
- 薔薇色の魔神。両腕から伸びる鉛色の鎖(少なくとも6本を装備)は、縛った物体の時間を停止させる。演操者が魔神相剋者である為、通常より強力である。琴里の消滅に伴い、その機能を停止する。
- 召喚時の掛け声は「目覚めろ、薔薇輝!」
- 呪文は「闇より永き悠遠より覚めし・・・其は、科学の鎖が縛る刻!」
- 亜鉛華(アエンカ)
- 演操者:千代原はる奈、副葬処女:不明、能力:物質爆砕
- 白い魔神。両手の指先から伸びる糸は、巻きついた対象物を爆発物に変える導火線となる。切断したところから点火する為、いったん巻きつかれたら糸を切っても逃げられず、防御は困難。
- 召喚時の掛け声は「おいでやす、亜鉛華」
- 呪文は未登場。
- 翠晶(スイショウ)
- 演操者:倉澤六夏、副葬処女:姫笹、能力:物質液化
- 翠(みどり)色の魔神。水を自在に操る他、物質液化能力「清浄なる融解(クリスタリン・メルトダウン)」は、物質の分子結合を解いて液状に分解する。
- 召喚時の掛け声は「翠晶、ショウダウン!」
- 呪文は「闇より刮(きさ)ぎし氷晶(ひょうしょう)より出でし・・・其は、科学の涙が融かす翳(かげ)!」
- 蒼鉛(ビスマス)
- 演操者:里見恭武、副葬処女:不明、能力:魔力拡散
- 暗蒼色の魔神。ドリルのような突撃槍をもっており、槍の回転によって魔力を拡散、消滅させることができる。機巧魔神のあらゆる防御、攻撃をも無効化することのできる強力な能力だが演操者である里見の精神力のせいで制御に余裕がない。そのため智春の黑鐵に弱点を突かれて敗北、鳳島氷羽子に副葬処女を抉り出されたあげく破壊された。
- 召喚時の掛け声は「開演だ、蒼鉛!」
- 呪文は不明。魔力拡散は槍の能力なので別の能力を持っていた可能性もある。
- カーバイド
- 演操者:狭浦高校上院生徒会、副葬処女:なし、能力:なし
- 里見の指揮する量産型の機巧魔神。本物と同じ護法装甲を持ち、対悪魔用の重火器で武装している。また、腰部には電動式のウインチが内蔵されている。蒼鉛のプラグイン・分配装置(ディストリビュータ)によって操作される子機であるため、単独では動かせず、里見が演操者の資格を失えば動かせなくなる(尤もその前に全機が大破していたが)。ちなみにカーバイドとは炭化物の総称。
- 鋼(ハガネ)
- 演操者:夏目直貴→炫塔貴也、副葬処女:一巡目の世界の高月奏→橘高冬琉、能力:完全なる空間制御
- 遺跡内部で智春を助けた機巧魔神。黑鐵と同じ重力を操る能力を持ち、カーバイド3機を瞬殺した。加賀篝や鳳島は演操者について知っているらしい。黑鐵と白銀の能力を共に使え、空間転移、時間の巻き戻し、が可能。
この他、洛高以外の所属と思われる名称不明の演奏者が2名登場している(第四巻)。
また、『電撃hp』掲載の「アスラクラインP」には、暴走して封印された名称不明の魔神が登場する(第九巻までの文庫には未収録)。
- 副葬処女(べリアル・ドール)
- 機巧魔神を動かすための「贄」として機巧魔神の中枢部に収められている少女(「処女」との呼称通り、現在までに作中に登場した副葬処女は全て女性である。ただし、性別や純潔等の条件については作中では明言されていない)。機巧魔神はこの少女らの魂の質量を削って演操者の願いを叶え続ける。魂を削られた副葬処女はそのたび感情をすり減らし、全ての感情を無くしたとき消滅する。また、当然ながら機巧魔神が破壊されれば死んでしまう。
- 彼女たちは、演操者の脳の一部を媒介として「射影体」と呼ばれる疑似感覚的情報入出力デバイスを投影し、演操者とコミュニケーションをとる。これは一種の幽霊のような立体映像であり、通常その姿は悪魔か演操者、あるいは電子的に視力を増幅したものでなければ見ることはできない(稀に写真やビデオには写ってしまう事がある)。「声を聞くのはもっと簡単」との事である。いずれにせよ一般人には知覚できないが、稀に知覚できる者もいるらしい。
- 演奏者が機巧魔神を呼び出す際には射影体は消え、機巧魔神と一体化して戦う。
- 演操者(ハンドラー)
- 機巧魔神を召喚し「演操(ハンドリング)」することの出来る人間。副葬処女とは異なり、性別は特に関係ないらしい。演操は演操者の心身を消耗させ、過度の消耗は魔神の暴走につながる為、長時間あるいは連続しての使用は危険である。
- 元演操者(エクス・ハンドラー)
- かつて、機巧魔神の演操者だった人間。第3生徒会会長の橘高冬流もその1人。機巧魔神を失った時、「魔法無効化能力」という悪魔や機巧魔神などの魔力を無効化し、全く受け付けない能力が身に付く。そのため、スタビライザで一般人にも見えるようになった射影体でさえ認識することができない。
- その実態は副葬処女の消滅によってハンドラーの資格を失った人間であり、彼らは身体のどこかに炎の様な紋章が浮き上がる。冬琉曰く、「元演操者の紋章は愛する者の魂と引き換えに悪魔の能力を行使した呪われた罪人の烙印」。
- 機巧化人間(フェミナ・エクス・マキーナ)
- いわゆるサイボーグである。肉体に黒科学の理論、すなわち魔導理論より成る機巧を組み込まれた者達をそう呼ぶ。
- 黒崎朱浬もその一人。彼女の場合は骨格と筋肉と感覚器官の一部を黒科学の装置で置き換え、更にショットガンやミサイルなど多数の武装を内蔵し、ユニットの接続で飛行も可能。また黒崎朱浬には機巧魔神の魔術機関までもが移植されており、自分自身を副葬処女として機巧魔神と同等の力を振るうことができるが、構造上使用した際の負荷に耐えられない為、一度の使用ごとに総交換に近い修理が必要。
- なお、本人いわく「顔と胴体は自前」とのこと。美しい事と純潔である事が副葬処女の条件だからだと思われる。
- 朱浬の能力は、右腕から発射して目標を破壊する弓矢状の魔力弾。ただし使用後には右腕が大破して使用不能になる。呪文は「闇より昏(くら)き絶望より射ゆし・・・其は、科学の罪に嘆く牙!」。
- 機巧護衛機(カスタス・マキーナ)
- 蟹に似た自動戦闘機械。何種類かが確認されており、チェーンソー状のハサミや強酸性の泡などの武器を装備している。洛高の地下遺跡の防衛に当たっていた。
- 拡張機能(プラグイン)
- 機巧魔神達の拡張機能(プラグイン)として装着するために創られた装置の総称。あくまで機能を拡張させるためのものであり、これをわざわざ着けなくても機巧魔神は稼動する。様々な種類のプラグインが存在し、その機能も応々に異なっているらしい。
- その中の一つ、「副葬処女安定装置(べリアル・ドール・スタビライザ)」が、偶然の成り行きから智春たちの『黑鐵』に内蔵されてしまった。その機能は「副葬処女と演操者の接続を強化する」というもの。具体的には感覚の共有である。副葬処女の感じた苦痛や疲労が、演操者にもダメージとして感知できるようになる。また、副葬処女が演操者に「憑依」し、身体を操る(完全に肉体を支配することはできないが、腕や脚など部分的になら可能)機能もある。副次効果として、射影体が一般人の視覚・聴覚でも認識可能になる。
- 操緒はこのお陰で通常の人間にも見えるようになり、彼女は洛高の生徒として編入する事になった。以後、智春は時々操緒に身体を操作されるようになる(それが助けになる場合もあるが、力加減を考えないので怪我をさせられる事が多い)。
悪魔関連
- 悪魔
- 佐伯玲士郎曰く「一巡目の世界が終わる時、世界人口の全てを生贄に二巡目の世界をスタートさせた存在。契約の代償として、二巡目の世界においては肉体を持つ存在となった」。事実は、異なる世界にいた人間が世界の入れ替わりの過程でこちらの世界に来た人間とその子孫。彼らの行使する魔力とは自らの肉体を媒介として呼び出す異なる世界の影響力である。また彼らは、魔力を行使する際に世界からの反動を抑えるために契約者の魂を消費する。契約者の悪魔に対する愛情を喰らうことで、この世界に存在し続ける。故に悪魔は自分を最も愛しくれるであろう人間に対して終生の愛を誓う。しかし過ぎた魔力の行使は非在化(後述)を招く。嵩月家は高位の悪魔の一族である「華鳥風月の四名家」のひとつ。他に風斎(かざとき)一族・華島(かしま)一族・鳳島(とりしま)一族などがある。また、各悪魔の持つ能力や、契約時に生まれる使い魔の種類は家系によって決まる模様(嵩月一族なら炎の能力など)。
- 非在化
- この世界が異物である悪魔を排除しようとする働きの結果、体が透明な硝子のような結晶体にかわり、消滅していくこと。異世界の影響力である魔力を行使する度に世界からの反動を彼ら悪魔の肉体は受ける。力が弱い幼いころは、他人よりも体調を崩しやすい程度で済むが、強力な魔力の行使では彼らの肉体も無事ではすまない。
- 契約者(コントラクタ)
- 悪魔と「契約」を結んだ人間のこと。使い魔を従え、それに守られる。契約者の心が悪魔から離れると、悪魔の「非在化」を引き起こしてしまう。
- 使い魔(ドウター)
- 悪魔が契約者に与える力の具現化した象徴として、契約者に従属する獣。悪魔の属性によって様々な特殊能力を有し、機巧魔神に匹敵する戦闘力を持つ。初めて人間と契約(性行為)を結んだ雌型悪魔だけが、異世界(ヒルベルト空間)から自分の分身として使い魔を召喚できる(即ち悪魔1人につき1体のみ)。幼体と成体の二つの形態があり、成長の条件は不明であるが、親の悪魔と契約者の関係が悪いとなかなか成長しないようである。契約者に見捨てられた使い魔を「はぐれ眷属(ロスト・チャイルド)」と呼ぶ。
第10巻までに登場した使い魔は以下の通り。
- キャメロン
- 柱谷教諭と由璃子の契約による使い魔。華島一族の雷獣。鵺(ヌエ)の一種と推測される。幼体時は龍のような巨大な爬虫類の姿だった。巨乳好き(D以上)。
- ヴィヴィアン
- 真日和秀と風斎一族の悪魔(未登場)の契約による使い魔。風獣。窮奇(カマイタチ)を模している。魚肉ソーセージ(カマボコとの表記もあり)と酒が好物。大型犬に似ているが、犬と呼ばれると怒る。
- イングリッド
- 加賀篝隆也とクルスティナの契約による使い魔。軟体獣(スライム)。人間の女性や黒豹に擬態できる(バビル2世のロデムがモチーフと思われる)。軟体化してわずかな隙間にも潜り込む事ができ、触手と化して敵を攻撃する。契約者が魔神相剋者である為、通常より強力である。
- シャーリーズ
- 炫塔貴也と鳳島氷羽子の契約による使い魔。鳳島一族の氷獣。不死鳥(フェニックス)を模している。一瞬で相手を氷づけにするブレスを吐く。
智春が幻視した「一巡目の世界」で、嵩月奏は「供与者(ドウター)」の一人、と呼ばれていたが、現在のところ関連は不明。
アスラ・クライン
- 魔神相剋者(アスラ・クライン)
- 機巧魔神と使い魔の両方を有する存在。演操者であると同時に契約者でもある。魔神相克者の機巧魔神と使い魔は互いに共鳴し、通常の機巧魔神や使い魔よりも遥かに強い力を発揮する。この状態を「慟哭する魔神(クライング・アスラ)」と呼ぶ。
- 演操者と契約者、どちらの立場から見ても本来の在り方とは違うイレギュラーな存在であり、特に第一生徒会はこれを認めていない(佐伯玲士郎らが嵩月奏と夏目智春を特に危険視しているのはこの為である)。
その他
- 殺人人形(ウィジェット)
- 遠隔操作が可能な機械仕掛けの人形。洛高第二生徒会、本編中では主に真日和秀が使用する。そこそこ高価な品で、六夏によれば、16体分で「スポーツカーの新車がポンと買える」程の金額になるらしい。
- 護法装甲 / 護法弾頭
- 祝福法儀などの術式で強化された装甲及び弾頭。機巧魔神の外装などは護法装甲である。これによって強度を上げたものは非常に強靭で、通常の手段では破壊する事は困難である。
- 護法弾頭には銃弾、榴弾、徹甲弾などが有り、「座天使級」など天使の階級名で威力がランク付けされている。強力なものになると所持や使用には許可が必要となるらしい。
- ジョニーさん
-
ある害虫の隠語。女性陣は(智春も)これが大の苦手で、特に奏は暴走して爆炎を放ち、周囲に多大な被害を出してしまうほど。
- これに偽装した機械人形(擬似感覚入出力デバイス)が水無神家や鳴桜邸などを徘徊し、何者かが水無神環緒の居所を探していた模様。
既刊一覧
- 小説
- * アスラクライン ISBN 978-4840230902
- * アスラクライン(2) 夜とUMAとDカップ ISBN 978-4840231794
- * アスラクライン(3) やまいはきから ISBN 978-4840233088
- * アスラクライン(4) 秘密の転校生のヒミツ ISBN 978-4840234498
- * アスラクライン(5) 洛高アンダーワールド ISBN 978-4840235501
- * アスラクライン(6) おしえて生徒会長! ISBN 978-4840236850
- * アスラクライン(7) 凍えて眠れ ISBN 978-4840238427
- * アスラクライン(8) 真夏の夜のナイトメア ISBN 978-4840239349
- * アスラクライン(9) KLEIN Re-MIX ISBN 978-4840241182
- * アスラクライン(10) 科學部カイメツ ISBN 978-4048670883
- * アスラクライン(11) めぐりあい異世界 ISBN 978-4-04-867267-2
- 漫画
テレビアニメ
スタッフ
あすらくらいん
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)